新島八重ゆかりの桜の名所
激動の時代、幕末を生き抜き「幕末のジャンヌ・ダルク」と呼ばれた新島八重。京阪沿線には、八重や彼女が生まれ育った会津藩ゆかりの名所が数多く残っています。桜とともに、京阪電車で八重ゆかりの名所を巡ってみませんか。
新島八重と京都
幕末の動乱に揺れた京都は、明治という新しい時代の中で近代化への変貌を余儀なくされました。この時に京都で活躍したのが、新島八重でした。また八重の兄・山本覚馬も女性の職業訓練所である女紅場の開設や、日本最初の内国博覧会を開催するなど、京都に新しい息吹を吹き込む役目を果たしています。
新島八重は、幕末~明治という時代を乗り越え、自立心に富んだ女性としての魅力に溢れています。幕末の動乱の後、母や妹とともに兄・覚馬を頼って京都に移り住んできた八重は、女紅場に務めながら英語を学びました。やがて覚馬の紹介によって、後に同志社を設立する新島襄と出会い結婚、クリスチャンとして生き、まだ珍しい洋装・洋髪姿で京都の町を闊歩したといいます。その生き方は、元来の男勝りな性格と相まって近代女性の先駆者ともいうべきものでした。夫・襄の没後は、日本赤十字の社員として活躍、また茶道にも親しむようになり、熱心なクリスチャンであるものの禅の在り方に引かれ、建仁寺に足繁く通ったのでした。
生まれ育った会津の精神と先駆的な考えを持ち合わせた八重。彼女の足跡に、ぜひ触れてみてください。
by京阪