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注目されるILC 日本に誘致されるか

宇宙のはじまりとされる大爆発「ビッグバン」。
 この「ビッグバン」を再現し、宇宙誕生の謎を解く「国際リニアコライダー(ILC)計画」が今世界の注目を集めています。
 この計画は、世界の国々が協力して、全長約30~50kmのトンネルに「巨大加速器」を建設し、世界中から集まった研究者が、質量の起源とされる「ヒッグス粒子」の性質解明など人類共通の謎に挑むものです。
 佐賀県と福岡県にまたがる脊振地域は、その巨大加速器建設の有力候補地です。
 当地域は、多くの外国人が居住する国際色豊かな都市。留学生をはじめ多くの外国人が安全・安心・快適な生活が送れる環境があります。数多くの大学や研究機関が集積し、アジアの主要都市・国内各地との交通ネットワークなどの交通インフラも充実しています。
 ILC計画が脊振地域で実現すれば、世界中の多くの研究者等が居住、滞在し、これらの研究者等と住民の交流を通じて、アジアでも類を見ない文化・学術交流の機能も兼ね備えた国際研究都市が生まれます。

 一方岩手県の北上山地も有力な候補地で世界最先端の素粒子研究施設であり、これを核とした、国内外の研究者が居住する国際学術研究都市の形成と、関連産業の集積等を図ることが、真の復興につながると訴えています。
 現在九州と東北でILC計画の実現を目指しています。

ILCの概要
•ILCは、史上最大で最高エネルギーの電子・陽電子を衝突させる次世代加速器です。
•全長約30km(将来計画は50km)を超える地下の直線トンネル内に、精密な高真空ビームパイプを設置します。
•ビームパイプの一方から電子、もう一方から陽電子ビームを入射し、ほぼ光速まで加速して、中央部で正面衝突させ、ビックバン直後と同じ高エネルギー状態を実現します。
•この瞬間発生する素粒子を測定・解析し、謎に包まれている宇宙の起源の解明に挑戦します。
•万物の質量の起源とされる「ヒッグス粒子」や「超対称性粒子」などの未知の粒子の解明が最初の目的です。
•現在、世界中の300あまりの研究機関が関与して、加速器設計・開発に約700名、測定器の設計・開発に約900名の研究者・技術者・大学院生等が関わっています。


■ILC(国際リニアコライダー)によるイノベーションの経済効果は、30年間で計44.7兆円

1.「先端加速器産業」の経済効果(一次効果)・・・12兆1,300億円
ILCの中核技術である加速器や、加速器・測定器の部品・素材等の製造に関わる産業における経済効果。ILCの建設・運用による直接の受注、それに伴う製品・材料等での技術革新による市場拡大、世界市場における日本企業の国際競争力向上等を含む。

2.「加速器利用産業」の経済効果(二次効果)・・・32兆6,000億円
加速器から生成される1次ビーム(イオン、電子線等)および2次ビーム(放射光、自由電子レーザー、陽電子、制動放射X線等)を利用・応用する産業における経済効果。半導体加工等の工業利用、医学医療、農業利用等の合計。

※ILCは2015年から10年かけて建設され、その後20年間運用されることを前提とした。
※ILCのイノベーションがもたらす経済規模拡大(ILCが無くても見込まれるトレンド分は含まず)による経済効果を基本とした。また、イノベーションの経済効果が大きいと考えられる創薬、IT、エネルギー(電池等)は、基礎データが揃わないため対象から外した。
             by佐賀県 岩手県 日本生産性本部

by mimiyori-hansinn | 2013-08-10 05:55 | サイエンス/読書
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