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JR東海:リニア時速500キロ、試験再開-通勤圏拡大で激変も

  8月29日(ブルームバーグ):JR東海 が実現を目指す超電導リニア中央新幹線の営業タイプに近い新型車両「L0(エルゼロ)系」の走行試験が、29日から山梨県内のリニア実験線で始まった。総工費9兆円超のプロジェクトは現在の新幹線の2倍近い時速500キロメートルをテストする段階に入った。

実験は、笛吹市-上野原市の総延長42.8キロメートルの実験線で実施。従来は大月市-都留市の18.4キロで試験していたが、2011年9月から計24.4キロの延伸工事をしていた。JR東海の広報担当、永島彰剛氏は「いよいよ機器の調整レベルから、将来の営業を見据えた本試験の段階に入る」と説明。営業想定の最高時速505キロを初めて試し、設備や車両の課題などを洗い出す。実験線は営業にも使用する予定。

リニアモーターで駆動する磁気浮上式鉄道は海外で「マグレブ」と呼ばれる。JR東海は03年に有人試験走行で時速581キロと、鉄道としては世界最速を記録した。

JR東海は29日、出発式と関係者が体験乗車する試験走行を実施し、式典には太田昭宏国土交通相や山梨県の横内正明知事、関係各市の市長が出席した。

太田国交相は試乗後、記者団に対し、時速505キロを体感し、車内で会話も普通にできたとコメント。また、「東京へ名古屋が通勤圏になるなど開通すれば日本の社会は劇的に変化する可能性がある。国としても可能な限り支援していきたい」と述べた。横内知事は「快適性にも配慮したリニアは日本の誇るべき資産の一つだ」と語った。さらに、JR東海の山田佳臣社長は、中央新幹線の実現に向け、さらなる技術向上などに取り組んでいくとのコメントを発表した。

東京-大阪間を約1時間で
中央リニアは東京-大阪を約1時間7分で結ぶ計画。まず27年に東京-名古屋を先行開業し、45年には東京-大阪の開業を目指す。現在の東海道新幹線で約2時間半かかる東京-大阪間の所要時間を半分に短縮する。路線は全長約290キロで、南アルプスの赤石山脈などを横断するため約8割超がトンネルとなる見込み。JR東海の試算によると、これまでのところ、リニアの料金は東京-大阪で現在の新幹線の運賃に1000円程度の上乗せになるとしている。

車両費を含めて概算で約9兆300億円に上る事業費は、全額JR東海が負担する方針で、14年に着工する予定。永島氏は、現在は環境評価に取り組んでいるとし、今秋にも正式なルートと中間駅の詳細な設置場所が決まる見込みだと語った。中間駅はリニアが通過する神奈川、山梨、長野、岐阜の4県に1駅ずつ設置する。

国立社会保障・人口問題研究所によると、30年の日本の人口は10年に比べて約9%減少する見通しで、需要への影響を懸念する声もある。アトランティス・インベストメント・リサーチのエドウィン・マーナー氏は、人口推計が正しければ高速鉄道の利用は減少するだろうと話す。

一方、バークレイズ証券の姫野良太シニア・アナリストは「東京-名古屋では新規の旅客需要はそう多くは見込めないかもしれないが、大阪まで延長された場合は相当なビジネス需要が創出されるはず」とみる。その上で、「東京は日々物価や地価の上昇また人口流入増の問題に直面しており、大阪までのリニアが開通しアクセスが便利になれば、東京に拠点を置く企業が一部の業務を大阪に移転することは十分に考えられる」と指摘した。

  日経動画はここからご覧ください

JR東海:リニア時速500キロ、試験再開-通勤圏拡大で激変も _e0241325_1624925.jpg


by mimiyori-hansinn | 2013-08-29 16:26 | 話題・ニュース
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